問題作としてもよく話題に挙がる大人気シリーズ。
3Dで造られた街の中で主人公を操作し、犯罪に手を染めていく。
新作が出るたびに大きな成長が見られるが、
今作も相当に造りこまれており、特に街の「街っぽい雰囲気」は見事だ。
幹線道路が地域を大きく縦断し、それよりも少し細い道路が隅々まで行き渡る。
さらに地図に辛うじて表示されるような裏道もあり、
都市部と市街地も違った特徴を持つ。
目的地が遠い場合は高速道路を利用したり(料金所もある)
電車に乗って移動したりすることもできる。
そこらを走っているタクシーを拾って行き先を指定すれば
後部座席で街並みを眺めながら移動することもできる。
特にタクシーはマップに付けたマーカー位置まで
一瞬でスキップ移動できるので、道にも迷わずかなり便利だ。
携帯電話も常に持っており、仲間との電話連絡だけでなく
メールの受信や警察・救急の呼び出しもできる。
衣料品店で服やメガネを買ったり、
ネットカフェではインターネット(ゲーム世界上の)につなぐことができ、
Webサイトやメールの閲覧までできる。
友達経由や出会い系サイトなどで知り合った女性を誘い、
ボウリングやダーツ(ちゃんと遊べる)、食事などのデートに連れて行くこともでき、
服や車の好みに気をつけながら好感度を上げれば
最終的に相手の部屋に泊まることもできる。
道路から建物の中に行く際にも
ローディング画面を挟まずにそのままドアを開けて入れるのも良い。
(入れる建物とそうでないものの区別がしにくいのは辛い)
とにかくゲーム中にできる行動が格段に多く、
それぞれに周囲の人々の反応があるので
その世界観に浸れるなら遊びは無限。
ダラダラと街の中で騒ぎを起こして楽しんでもいいし、
メイン以外のミッションも多いので、細々と依頼をクリアしていってもいい。
シリーズファンにとって最初に戸惑うのは車の操作だろう。
各所に物理エンジンが利用されたこともあり、
車の操作性もリアルかゲームかで言えばリアル寄りになっている。
今までなら強引に車を走らせ、交差点では無理やりサイドブレーキを引いて
車を滑らせながら道を曲がっていく、などということができたが
今作では曲がりながらサイドブレーキを少しでも長く押せばたちまちスピン、
交差点では十分に減速し、サイドブレーキは一瞬だけに抑える必要がある。
車はかなりアンダーステア気味になっていて、速度が速いと
普通のカーブでも外側にオーバーしてしまうことがよくある。
サスペンションの動きもかなり大きく
最初はフワフワした乗り心地を味わうことになる。
車に乗る機会は相当に多いので
乗りづらく曲がりにくいのは結構なストレスだが、
こればかりは慣れるしかない。
次に戸惑うのが警察の捜査を振り切るのがやりにくいことだ。
今回は警察が犯罪を認識した地点から円状に捜査網が広がり、
隠れていたとしてもそこにいる限りは手配度が下がらない。
捜査半径から出てしばらくすると手配度がなくなるので
警察に見つかった場合はまず円の外へ出る(現場から離れる)ことを最優先する。
しかし、その過程でパトカーに見られてしまうと
そこが新たな捜査半径となるので、
レーダー上に表示されるパトカーの影からうまく逃げないと、
いつまで経っても手配度が消えない。
ヘリなどが捜査に加わるとさらに最悪となる。
警察に捕まると所持金に関するペナルティだけでなく
武器もすべて没収されてしまうため、
捕まるぐらいなら死んだ方が所持金ペナルティだけで済む。
さらに新たなアクションとしてLトリガーによるロックオンと
RBボタンによるカバーアクション(遮蔽物に隠れる)だ。
いずれも銃撃戦ではよく利用することになる。
Lトリガーを半分だけ引くことで照準を自由に動かすこともできるので
好きな場所を撃つこともできるが、
ロックオンしたまま右スティックを軽く上に入れて
連射の効く銃を数発ずつ撃つようにすれば
割と楽にヘッドショットが決まるので、多数の敵が相手のときに重宝する。
これらの操作はストーリーの冒頭で少しずつ紹介され、
無理なく理解できる親切さは素晴らしい。
洋ゲーの代表に挙げられる作品だが、遊びやすい配慮を随所に感じる。
とはいえ、ミッションは結局のところ、すべて「お使い」なので
目的地まで運転するか、目標を殺すか、最後まで逃げ切るかの
どれかに集約されてしまう。
街としての完成度を除けばゲームとしては単調だ。
面白いかと言われればそこまで面白いわけではない。
しかし妙な中毒性があり、止め時を失う。
ストーリーもなかなかに魅力的で
出てくる人物はいずれも個性的で区別もしやすい。
油絵のようなタッチの人物グラフィックも特徴がある。
主人公に成長要素はなく、ミッションをこなすことで
所持金と武器、それに交友関係と行動範囲が充実していくだけだ。
つまり、難しいミッションはいつやっても難しく、
自分にとって相性の悪いミッションは
いつまで経ってもクリアできないかもしれない。
とはいえ、銃によるヘッドショットの操作と車の運転に早く慣れ、
常に防弾チョッキを購入するようにしていれば
かなりのミッションがクリアできるだろう。
失敗したとしてもすぐに再挑戦できるのもありがたい。
あとはどこまでチンピラとしての雰囲気を楽しめるか。
せっかくならこの街の完成度を味わってみるのも悪くないだろう。
【参考になった攻略サイト】
http://100pa.sakura.ne.jp/gta4/