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時をかける少女<2010年公開実写版>

「時をかける少女」というタイトルがつく作品は
もともとの原作小説、1983年公開の原田知世主演の実写映画
最近、話題になったアニメ作品、そして仲里依紗が主演する今作がある。
すべてタイムリープ(タイムトラベル)を題材にしていることは共通しているが、
内容はそれぞれ異なっている。個人的にはアニメ版をチェックしたのみ。

今作はややこしいことに、アニメ版で主役の声を演じた
仲里依紗が主演しているにも関わらず、
内容はアニメ版には似ても似つかず、原田知世版の流れを受け継いでいるのだ。
つまりアニメ版を気に入った人が声優つながりで観たとしても
原田知世版を知らないとその内容の連携が理解できない。

さて、昭和49年にタイプリープする主人公だが、
その時代の雰囲気は非常にうまく表現されていて、
当時の町並みや登場人物、生活用品を味わえる。

ただ、ストーリーとしてはどうにも淡白で、必死の想いでタイムリープしてきた割に
やけにのんびりと毎日を送っていたり、
目的を達成する手段にしても行き当たりばったりな印象が強い。
未来から所持品として何を持ってきたかもしっかり説明されないため
資金の問題や未来へ戻る手段がクリアされているのかハッキリしない。

終盤に現れる人物に関しても主人公に情をかけたいのか
ルールを守りたいのかがの線引きが甘く、
結局、主人公のタイムリープはなんだったのかという感じだ。
そのあたりを補完するためには1983年の原田知世版を観ている必要があり、
そちらを観ていればもう少し感慨深いのだろうなぁ、と思った。

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