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空気人形

ボロアパートに住む男性が愛用しているダッチワイフが
ある日、突然に心を持って動き出す話。

動き出したとはいえ、人形としての特徴は残っているし、
人としての知識も浅いので社会からは浮いた存在だが、
それでも自分を受け入れてもらえるところでうまく生活していく。

周りからメキメキと知識を吸収しているとはいえ、
読み書きや身の回りの品物の扱い方まで熟知している点や
その他の不自然な矛盾はあるものの、
主人公の純真無垢なために逆に人間の嫌な部分が目に付く展開は面白い。

出てくる登場人物いずれもがどこか嫌な点を持っており、
空気人形はそれをそのまま受け入れてしまうからこそ、
余計に人の嫌らしさが浮き彫りになる。

ただ、作品の長さに対して内容がやや薄く感じられ、
中だるみしたような印象があったのも事実。もう少し盛り上がりがあれば。
心を持った人形としての演技はなかなか素晴らしかった。

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