町の周囲を高い塀で囲い、人間を喰らう巨人の侵入を
防いでいる世界を舞台にしたファンタジー作品。

知性らしい知性もなく、ただデカいだけではあるが、
それだけでも脅威となることがよく現れていて
世界設定も巨人と戦うというよりも
逃げる・防ぐばかりを優先した逃げ腰なところが面白い。

わずかな対抗手段として射出可能なワイヤーで
空中を移動しながら巨人の弱点を狙う方法が独特。
定期的にページを割いて作者による世界設定の説明が入る。

全体的にあまり絵がうまくなく、人体のデッサンの崩れたものや
大きさの比率が不自然なコマがやや目に付くのは残念。
巨人と戦うことよりも、それに関わる人々の人間ドラマに
比重を置いている雰囲気が強く、
登場キャラクターの不安や悩み、感情部分の表現が多い。

展開はやや遅めだが、次はどうなるのか、というのが気になる引きは強い。
ただ、世間での評判ほど特別な魅力は感じなかった。
時間を前後しながら話が進むため、
キャラクターや時系列を整理しながら読まないと少し混乱することがある。