人気ブランド「シャネル」を築いたココ・シャネルの伝記映画。
店を立ち上げていく1910年あたりの若い頃と
亡命生活後である1954年あたりのとを交互に描く。
シャネルというブランドが
どうやって出来上がっていったかが非常によくわかるし、
そのあたりに詳しくない人でも理解しやすい内容なのは良い。
ただ、過去と現在の場面往復が頻繁すぎるのと
その切り替えの演出が妙にダサい。
しかもその演出を同じ時代の中での時間経過にも流用しているため、
どういう意味なのか混乱する原因になっている。
シャネルの作り出した帽子や服が人々に人気が出る感触が弱く、
サクセスストーリーとしてのカタルシスが薄いのが残念。
若い頃はともかく、老女となったシャネルに
感情移入できないままクライマックスを迎えるため、
映画作品としての面白さはあまり感じられなかった。
【関連作品のレビュー】
ココ・アヴァン・シャネル(2009年公開フランス映画)