アメリカの峡谷にキャニオニングに出かけた登山家のアーロン・ラルストンが
滑落した拍子に岩に手を挟まれて
身動きが取れなくなってしまう、実話を元にした話。
「スラムドッグ$ミリオネア」の監督ということで期待したが、
映画としてはやや退屈で、中だるみを感じるデキだった。
景色の美しさや、主人公がキャニオニングを楽しむ様子はいいが、
斬新な展開や結末に期待するタイプのストーリーではなく、
誰もが予想する流れで進んでいってしまう。
所持品を利用していろいろと考えるところは面白いが、
結局は大きな展開がないまま
衰弱する主人公が思い浮かべる様々な妄想を見せられるばかり。
生きることへの執着や、当たり前だった日常に対する
価値を再確認するための作品なのかもしれないが、
無駄に痛々しい場面が多いだけで、あまり評価する部分を感じなかった。