Wiiリモコンを使って楽器を演奏するソフト。

音を扱うソフトなので「音ゲー」と言いたくなるが
実際にプレイすると音ゲーではなく「合奏ソフト」という認識になる。
自分の演奏が主役になる一般の音ゲーと違い、
あくまで複数のパートの1つを自分が担当して
曲の完成を支える感覚はWii Musicならでは。
Wii Musicの楽しさは自分でその曲を引っ張っていくことではなく、
仲間とセッション(合奏)することにあるのだ。

ヌンチャクとWiiリモコンを両手で打ちつける打楽器系操作、
Wiiリモコンを縦に持ってボタンを押すトランペット系操作、
ヌンチャクを左手に構えて右手のWiiリモコンを振るギター系操作、
Wiiリモコンを水平移動させながらヌンチャクのボタンを押すヴァイオリン系操作の
4種類の操作さえマスターすれば登場するすべての楽器が演奏できる。

決められたリズムで決められた操作をしないと
ミスになってしまう音ゲーと違い、
操作して音を出せば自動的にそのときにふさわしい音階になり、
本来よりも多い回数の操作をすれば自動的にアレンジに聞こえ、
多少のリズムのズレは「あえて」ズラして
操作したように聞こえるのが素晴らしい。
相当に高度なサポート・補完機能が働いているのだろうが、
それを感じさせず、ただ楽しさに没頭できるのが良い。

誰でも適当に操作するだけで楽器を演奏する楽しさが味わえ、
複数の楽器の音が重なって1つの音楽になっていることを
強く実感できるのが素晴らしい。

知り合いとともに演奏すれば最高に楽しいが
仮に1人でプレイしていても、自分の操作にきちんと合わせて
演奏してくれるサポートたちが登場するので
即興のセッションを味わえる。
演奏に合わせてキャラクタの表情や景色も
いろいろと変化してテンションを上げてくれる。

または、1人で演奏した状態を保存し、
もう一度同じ曲を別の楽器で演奏すれば
以前の自分とセッションを組むこともできる。
それを繰り返せば1人で6パート分を演奏し、
最終的な状態を聞き返すこともできるのだ。

1人にしろ複数にしろ、一度演奏した曲は
アルバムジャケットを選んでクリップとして保存することができ、
後から再生すれば各パートを切り替えながら映しだす
プロモーションビデオのような映像を楽しめる。
しかも最大100曲まで保存できる上、
ネットワークを通じて別の人に渡すこともできるということで
Wii Music熱を加速させる工夫がされている。
ただ、クリップを保存しているとWii Musicの起動直後に
やたら時間がかかるのが残念。

Miiを設定していればその人の似顔絵のキャラが
演奏家のごとくジャケットやネクタイで正装した姿で
楽器を演奏しているのが見れるのも楽しい。
服装が変わるだけでこれだけ雰囲気が変わるのも驚きだ。

演奏できるほとんどの曲はクラシックや童謡など
誰でも聞いたことがあるものばかりなので
それをみんなで演奏するのも楽しいし、
エレキギターやカスタネットで
元々とは違った雰囲気にアレンジするのも楽しい。

今まで自分の操作技術を向上させて
より難度の高い曲が奏でられるようにする音ゲーばかりだったのに、
技術を問わず、誰でも合奏を楽しめるというところに着目したWii Musicは見事だ。