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震える舌

震える舌

震える舌

  • 渡瀬恒彦
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1980年に公開された古い邦画で、
破傷風になった少女とその両親との闘病を描いた作品。

2時間弱の作品のほとんど全編において女児が苦しむ様子が延々と描かれ、
苦痛を伴う医療行為や疲弊していく家族の姿が痛々しい。

普通に遊んでいただけで感染してしまうきっかけの軽さと、
その後の壮絶な苦しみとのギャップが大きく、
自分や家族に同じことが起こったらとても耐えられない、と
観ている方の体力と精神力までどんどん奪っていく。

光を遮断した狭い病室という、限られた景色だけで物語が進んでいくが
徐々にノイローゼ気味になっていく両親の姿がより恐怖を煽る。

ラストのあまりにあっさりとした終わり方は唐突に感じるが、
闘病生活のリアリティという意味では価値のある作品。
かなり疲労感を味わう覚悟を持って観る必要がある。

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