大きく2話が収録された1冊。
いずれも何気なく始まった話ながら
終盤で一気に全体像が見える大きな展開があり、
そのあたりのスピード感が良い。
その結末を楽しむためにも序盤の会話や状況を
しっかりと把握しながら読んでいないと
あとでどういうことはわからなくなってしまう。
言葉遣いなどが独特でセリフの意味がわかりづらい部分があるが、
重要な状況説明だったりするので推測しながらでも理解して欲しい。
水木しげるにも通じる絵は
全体的に禍々しい雰囲気が出ていて作品内容にピッタリだ。
感情に合わせてぐぐっと歪む顔が迫力。
ただ、一度読めば十分楽しめてしまい、
読み返すほどでもないというのが正直なところ。