プリンス・オブ・ペルシャ
| 2008年12月21日00:46【カテゴリ : Xbox360(な行~わ行)】 |
クリア。
「プリンス・オブ・ペルシャ」と言えば
メガドライブやスーパーファミコン時代に
2Dのアクションゲームとして滑らかな挙動などが話題になったソフト。
当時はギロチンやトゲなどの残虐な罠をかいくぐり、
王宮の最上階を目指すのが目的であった。
それが3Dのフィールドアクションとなって登場。
罠を避けて王宮の奥へと進んでいく内容ではなく、
開けたフィールド内を飛び移りながら
けがれた世界を浄化していくのが目的。
モーションの滑らかさはさすがといったところで非常にスムーズ。
独特の処理が施されたグラフィックのクオリティも高い。
目的地まではフィールドが途切れ途切れになっていて
ジャンプや壁走りを利用して進んでいく。
とはいえ、全体的にあまりシビアな難易度になっておらず、
飛び移りの際の補正も適度に効いていて
ある程度の操作で綺麗にアクションができる。
チュートリアルが終わったあたりから
簡単な操作で壁や柱を次々と飛び移るのが楽しくなってくる。
壁走りが推奨される壁は色が違うなど
直感的にアクションの種類がわかるのも嬉しい。
地図上で目的地を設定すれば、Yボタンを押すだけで
光の玉が通るべきルートを教えてくれる。
それでもタイミングやアクションを誤ると落下してしまうが、
主人公には常にエリカという女性がサポートについており、
本来ならば死亡してしまう落下事故が起きても
彼女の不思議な力によって直前の足場へと復帰してくれる。
つまりゲームオーバー画面はなく、
どんなに危険な状況になってもストーリー上はエリカが助けてくれるのだ。
これもなかなか画期的でゲームのテンポが崩れず、
失敗によるイライラもほとんど感じない。
ただし、エリカの救出エフェクトが入った段階で
実質的にはゲームオーバーなので
なるべくならそうならないようプレイしたい。
ゲームオーバーになりかけると画面がモノクロに変化するのだが、
この演出は非常に意味があり、モノクロに変化した段階で
今のジャンプでは足場に届かないことが判明している。
そこでその瞬間にYボタンを押すことで
空中でもう1回分、エリカがジャンプさせてくれるのだ。
この2段ジャンプはいつでも発動できるため、
フィールドのオブジェクトと組み合わせると
相当に自由に動き回ることができる。
この独特の浮遊感と、すさまじい運動神経を手に入れたような気持ちよさが
何よりこの作品の魅力だろう。
さらにそれを活かすようなシステムが
土地を浄化した後の「光の種」集めだ。
浄化するまではゴールを一直線に目指すため
あまり探索している余裕はないが、
浄化した後はそこらじゅうに光の種が浮かび、
それを回収するためにいろんなルートに挑戦できる。
光の種を一定以上回収することで次の土地に行けるようになるため、
ある程度ゲームの進行とも関連しているが、
すべてを集めないといけないほど厳しい設定でもないし、
ごく一般的なルートだけでも7割近く回収できるので
気軽に挑戦できる楽しさがある。
この仕様のおかげで
「浄化のためにゴールまでたどり着く」
「浄化後に土地を探索する」
と、同じ土地を2回味わえるのが素晴らしい。
「プリンス・オブ・ペルシャ」と言うと高難度ゲームの代名詞だっただけに
ここまで敷居を下げて気軽にプレイできるようにしたのは大英断だろうし、
大正解だったと思う。
一番の問題は戦闘が楽しくないことだ。
操作そのものは難しくないのだが、
攻撃が当たるかどうかが運に頼る雰囲気があり、
なぜ勝てたのかわからずに終わるようなときと、
やたらと弾かれて長引くことがある。
特に後半は攻撃が連続で入ることが少なくなり、
双方とも攻撃の弾き合いをしているだけだったり、
場合によっては特定の場所に押し出さないと終わらなかったりで
つまらない戦闘が長期化してさらにつまらなくなる。
しかも体力がギリギリになると自動的にムービーに移行することが多く、
イマイチ倒した感触に乏しい。
せめてこちらの攻撃で相手をダウンさせた上で
ムービーに移行してくれれば、もう少し気持ちよかったのではないか。
いっそのこと戦闘をなくしてもよかったぐらい、
戦闘が始まるとウンザリすることがほとんどだった。
もうひとつは、開始早々から感じるエリカ役の声の違和感。
女優ではあるのだろうが、声優経験が少ない人が声優にチャレンジした際の
独特の下手さ加減が非常に強く、もともとしゃべることが多い作品なだけに
声を聞くたびにどうにも冷めてしまう。
せっかくの日本語フルボイスが惜しくて仕方ない。
さらに、壁に配置された各種パワープレートのうち、
緑のパワープレートによって壁や天井を地面として走るときだけ
妙に前方が見づらく、ルート修正もしにくいのが気になった。
それらを除けば全体的にはオススメ。
気軽にアクロバティックな浮遊感を味わえるのは貴重だ。
