スティーブン・キング原作で1976年に映画化された同名の作品のリメイクで
周囲からいじめられていた女子高生キャリーを主人公にした話。
構図も演出もかなり旧作と似ており、
携帯電話やインターネットなどの要素が加わっている程度。
大きな違いは主役キャリーを「キック・アス」などで有名な
クロエ・グレース・モレッツが務めているということ。
ただ、これが大きなマイナスに働いており、派手で体格もいいクロエは
いじめられっ子としての弱々しい部分がない。
女優としての魅力に溢れていることが本作にとっては邪魔になり、
旧作に比べて悲惨さが弱まっているのが非常に残念。
中盤で一旦持ち上げておいて一気に突き落とす展開が本作の特徴だが、
旧作ではコントロールできないほどの力が爆発したように見えたのに対して、
今作では怒ってはいるが十分にコントロールしている雰囲気で、
「混乱」というより「反撃」といった感じなのも好みが分かれるところ。
ほぼ旧作と同じな上、異なる部分でも旧作を上回ったと感じるところがなく、
これなら旧作でいいのでは、というリメイク作品。
【関連作品のレビュー】
キャリー(1976年公開版)