止むを得ず父親が息子を絞殺した事件について
そこに至った経緯とその後を描いていく。
1979年公開の古い作品だが、
家庭内の話が中心でそれほど古さは気にならない。
感情を乱す様々な要因と過干渉で逃げ場がないまま
イライラが溜まっていく様子がうまく描かれている。
特に、厳格な父親と競争意識の激しい進学校によって
強いプレッシャーを受け、鬱積したものが限界を超える。
よく意味がわからなかった冒頭の場面の意味が
話が進むに連れて綺麗に全貌が見えてくるのが気持ちいい。
また、前半は息子の話が中心だったのに
徐々に母親に焦点が移っていく後半の流れも素晴らしい。
心苦しい部分が多い話だが、役者陣の熱演が印象的な作品。