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「働く」ってなんですか?

学生から社会人へとスムーズにステップアップできず、
社会的なブランクを経て仕事に就いた人たちを紹介した本。
自宅でひきこもっていた人がNPO法人「育て上げネット」への相談をきっかけに
就職を成功させたエピソードを6名分紹介している。

各自の状況を振り返った体験談だけで構成されており、
対処法や原因についてはほぼ触れられていない。
育て上げネットの宣伝本と考えてもいいぐらい内容が薄い本。
文章で語られたエピソードをもう一度マンガで説明しているのも無駄に感じた。

それぞれの状況や都合、精神疾患なども関連するかもしれないが、
彼らの発言を見ているとどうにも甘えやワガママに感じられる部分があるのも確か。
「求人の面接を当日にドタキャンした」「清掃業はあまりやりたくない」
「仕事をする気がなかったのではなく、仕事をするきっかけがなかった」
「電車を降りてからバスに15分乗らないと通えないところだったので断念した」
「正社員になりたいけど体力が持つか不安」など、
真面目に会社勤めしている人からすると泣き言にしか見えないだろう。

社会復帰の訓練プログラムとして、規則正しい生活リズムを取り戻し、
働くことに慣れる意味で簡単な労働を体験する「ジョブトレ」だが、
月謝だけでも4万円ほどかかるようなので、
彼らに接するスタッフが優しいのは当然ではないか、という気もする。
極端に言えば、わざわざ金を払ってタダ働きしている状態だ。

同じような境遇の若者が本書を読んで復帰を決心するなら素晴らしいが、
本書では成功例のみが紹介されているため、
このサービスでどの程度の割合の人が社会復帰できるかは不明だ。
また、そういう人たちを改善したいと思っている周囲の人が読んでも
あまり具体的な解決法が見えてこないだろう。

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