最近では珍しい、正統派推理アドベンチャー。
DSならではの2画面の活用により、
ゲームを進めながら探偵メモを眺めたり、
2ヶ所の場面を同時に把握したりすることができるのはいい。

タイトルの冠になっている「癸生川」は実は主人公ではなく、
その知り合いとなってゲームを進める。
その割にちょくちょくと癸生川が登場し、
おいしいところをかっさらっていくのは逆にストレス。
出てこないでも問題ないし、癸生川を主人公にしてもいいはず。

妙に幼いキャラデザインや、解像度の低い背景も
好みに合わない人は気になるだろう。
登場人物が多い割に、名字がやけに読み辛いのも
ユーザーフレンドリーとは言えない。

ただ、オンラインゲームを伴う殺人事件や
全体的な脚本はよくできており、
一本の小説を読みきったようなプレイ後の感触はすごくいい。
特に中盤の盛り上がりっぷりはかなり熱く、
現在の情報を整理しながら進めていくのが楽しい。

ただ、最後の最後になって突然の独白により
すべてがひっくり返されてしまうのは
ある意味でどんでん返しなのだが、
今までの推理を全否定することにもなるので、難しいところ。

前作である携帯電話アプリ版をやっていないので
そのあたりのネタが少し入ってしまっているのは残念だが、
全体としては値段分は楽しめたと思う。