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20世紀少年 第1章 終わりの始まり

世間を騒がせている正体不明の宗教団体のトップが
子供の頃に友達だったうちの誰かではないか、という話。
原作マンガ(22巻上下巻)は既読。

放映前から話題になったキャスティングは確かによくできていて
マンガを読んでいる人なら登場した瞬間に誰かわかるほど。
単純に顔が似ている、というだけでなく
雰囲気やキャラクターがどことなく一致していて素晴らしい。

さらに、ケンヂの少年時代のエピソードが頻繁に挿入される本作だが、
大人になった登場人物と子供時代の役者との組み合わせも素晴らしい。
確かにこの子供ならこの大人の顔になるな、という
妙に説得力があり、とにかくキャスティングに関しては非常に見事。

さて、いろいろ騒がれてきたが、興味を強く惹かせる原作であることには違いなく、
かなりのボリュームになるはずのストーリーを
3部作とはいえ、映画で再現できるかが不安なところだが、
第1章では2時間20分という時間の中にかなりがんばって詰め込んでおり、
一気にエビソードが再現されて、「血の大みそか」まで到達する。

各エピソードは原作に比べてやや浅くなっており、
たとえば鼻水タオルのドンキーと友達になるエピソードは省略されて
ケンヂの懐の広さにより非常にあっさりと友達になったり、
オッチョ登場時のすさまじい強さは描かれず、
一本の電話によって即座に帰国する状態になる。

原作マンガを読んでいれば誰と誰が関わるどのエピソードなのかすぐにわかるが、
映画で初めて「20世紀少年」を知る人は
果たしてちゃんと理解しながらついてこれるかが心配。

映画だけでも先が気になる造りになっているのは確かだし、
実写化が非常に難しそうな原作をよくここまで綺麗に実現したとは思うが、
本作によって「20世紀少年」に興味を持った人は
映画の第2・3章を観ずとも、とりあえず原作を読んでみることをお勧めする。

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