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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

かつてヒーロー映画で主役を演じ、大人気だった俳優が
さまざまな妄想に憑りつかれながら舞台を成功させようとする話。

全編にわたって1カットで表現された見せ方と、
ドラムのサウンドに絶妙にマッチさせた表現が素晴らしいが、
ストーリーに関しては非常に難解で人を選ぶ。

主人公をはじめ、登場人物の多くにかなりのクセがあり、
彼らがぶつかり合う場面ばかりを観るのはあまり楽しいものではないし、
誰に感情移入すればいいのかわからなかった。
主人公が成功していくカタルシスが味わえるわけでもなく、
現実と非現実の境界があやふやなままで
観終わった後もスッキリとしない印象。

劇中の舞台で演じられたレイモンド・カーヴァーの小説や、
映画やネットの現状、映画界と演劇界の違い、
俳優の実際の役者人生などを知っていないと楽しめない部分があり、
映画単体で楽しめることを期待すると失敗する作品。

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