世界が砂漠化してしまった近未来を舞台に、
水と食糧を牛耳る支配者たちから逃げ出す話。
1979年から1985年に公開された
「マッドマックス」シリーズの4作目となるが、
ほとんど予備知識が必要とされないので前作を知らなくても問題ない。
延々と続く砂漠の上を改造した車で失踪する世界観があまりにも素晴らしく、
どのカットを切り出してもホレボレするカッコよさ。
それを支える音楽がこれまたカッコよくて燃える。
ほとんど全編がクライマックスと言えるほど力の入ったデキで、
最初から最後まで走りっぱなし。ひたすら戦いが続く。
映像のセンスが圧倒的で、似たような状況が続く中、
常に新鮮なアクションと演出が味わえるのは見事としか言いようがない。
どの改造車もデザインが秀逸で、
よくこんなイジリ方を思いつくものだと感心させられる。
敵ごとにいろいろな戦法を使ってくるところも面白く、
主人公たちとぶつかってバトルが始まるのが楽しみで仕方がない。
ストーリーらしきものはほとんど語られず、
世界の雰囲気や登場人物のセリフから適当に推測してくれと言わんばかり。
その分の時間をすべて戦闘アクションに費やしたのは大正解で
エンターテイメントとしてこんなに爽快感を感じる作品はなかなかないだろう。
劇場で3回観たが、無駄な要素がひとつもなく、
かなり細かいところまで計算し尽くされた完成度。
頭を空っぽにして興奮できるアクションの傑作。オススメ。
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