タイトルは違うが、「20世紀少年」の22巻からの続き。
つまり、実質的な23巻・24巻となる上下巻。
ストーリーとしてはエピローグに近い内容で、
一応、決着を付けるために奮起する流れではあるが
これまでの騒ぎと同じような展開が繰り返されるだけなので
大きな期待をするとなかなかに厳しいだろう。
全部で24冊と長く続いた本作であったが、
やはり西暦2015年の結末で終わっておいてもよかった気がするし、
それ以降の「ともだち」の動機に関してはどうにもスッキリとしなかった。
すべての登場人物が個性的で魅力的というデキは非常に素晴らしいが
謎や今後の展開に頼って引っ張ってきた作品なだけに
その期待に応えられる結果でなければ、
その期待の大きさのまま不満に変わってしまう。
面白くない、とは言わないが、「残念」と感じる読者の気持ちはわかる。
とりあえず、ケンヂの最後の推理が
どういった経緯で行き着いたものなのか、そのあたりがどうにも弱いので
「実はこの人だった」という結論が真実なのかどうなのか不安だし、
真実であったとしても説得力に欠けると思う。
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