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わたしを離さないで<2016年テレビドラマ版・全10話>

ある目的のため、非常に偏った教育をする
閉鎖的な寄宿舎で育てられた子供たちの話。

子供の行動を制限し、奇妙な教育を行う施設が
どういった目的によるものなのかを知りたくて観るのだが、
厳しい管理をしているかと思いきや、かなりの穴があるのが気になる。

特に大人になってからの彼らは監視されるわけでもなく、
わざわざ管理しにくい複数の場所に散らして生活させたり、
社会についてあれだけ厳しく情報制限していたはずなのに
自由に出歩いたりテレビに触れる環境を許してしまったりと
一般人との違いがぼやけてしまっている。

彼らの怠惰で自由な生活は肥満や病気、
また、監視が甘いことで自殺や逃亡につながる可能性があり、
今後活用される貴重な肉体である実感が湧いてこない。
彼らの存在と役目がどれだけ世間に周知されているのかもよくわからない。

設定としてもどうも甘く感じることが多く、
なぜ一度の手術で全部を活用してしまわないのか、
なぜ言語や社会性や運転技術を身につけることを許して
抵抗や逃亡につながる可能性を増やしているのかが納得できない。

最初のインパクトは大きかったものの、
観ているうちにいろいろな矛盾や疑問に目が行ってしまい、
あまりストーリーを楽しめないドラマだった。

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わたしを離さないで(映画)

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