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3月のライオン<テレビアニメ版・全44話>

将棋の才能に長けながらも思い悩む高校生を主人公にした話

同名のマンガを原作としたアニメだが、
マンガに比べて笑いの表現が難しいためか
全体的にただ暗い雰囲気が続く印象を受ける。
原作ではシリアスな筋書きながらも
作者特有の表現によって勢いある笑いやノリが救いとなっていたが、
その部分がなくなると毎話ウジウジした根暗な作品になってしまう。

要所要所にグッとくる場面はあるものの、
話数がある割に進展も遅いので、イマイチ本作の良さが感じられない。

ただ、第26話あたりから描かれる
いじめのエピソードは強く心に刺さった。
原作マンガでもたいがいキツい内容だったが、
動きと声が加わるアニメだと
いじめ独特のドロドロ感が強調される。

ターゲットになっているヒロインは決して弱いキャラクターではなく、
むしろできる限りの行動を見せるし、
学校に通い続ける根性を持っているのだが、
孤立した立場で頼れる味方がいないために
どれだけ踏ん張っても状況が一向に改善しない歯がゆさを感じる。
こういった生々しさは本作の魅力のひとつでもある。

マンガではそういった部分と楽しさのバランスが絶妙なので、
アニメで興味を持ったならぜひ原作を手に取って欲しい。

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3月のライオン(マンガ)
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mclover.hateblo.jp

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