刑務所に入っている男たちが、うまかった飯の話を
お互いに表現し合う話。面白い。
今までの料理系マンガは特別な材料や
特別な調理法による斬新な料理という切り口が主流だったのに対して
このマンガはどこにでもある誰でも食べたことがあるメニューなのだ。
しかもそれを食べるシーンではなく、
食べた思い出を何も食べずに話し合うという設定が素晴らしい。
喉を鳴らすと負けになる勝負なのだが、
読んでいる方も思わず喉が鳴る。
誰でも食べたことがあり、ハズレがない日常料理なだけに
逆に味が思い出されて食べたくなるのだ。
また、主題となる話の料理をきっかけに
話がどんどん横道にそれていく様子なども楽しい。
あまり影響はないが、みんな丸刈りな頭な上に
顔が非常に似ていて、眉毛やヒゲ、ホクロ程度でしか区別ができないのは残念。
刑務所の中ということで、普段誰でも食べられる料理が
どうにも食べることができないという状況がまたそそる。
ぜひお腹を空かせて読んでみて欲しい。