突如として世界各地に現れた宇宙船に入り込み、
未知の言語を通してその意図を探っていくSF。
言語学者の主人公がいろいろなアプローチを通して
徐々に言語の解析を進めていく過程はなかなかに面白い。
未知の技術に包まれる迫力がうまく描かれており、
どういう展開を見せるのかに強く惹かれた。
ただ、もったいぶった割にイマイチな真相で
それまでの期待感に見合うオチでなかった。
宇宙船がなぜ今来たのか、
なぜ回りくどい方法でコンタクトしてきたのかなど
どうにも腑に落ちない点が残る。
映像や雰囲気は非常に素晴らしかったが、
あまり衝撃を受けない筋書きは残念だった。