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幽玄漫玉日記<全6巻>

桜玉吉の生活を描いたマンガエッセイ。
桜玉吉のマンガは独特の描き方なので、読み慣れていない人にとっては
ひどく読みにくいものに感じるだろう。
吹き出しはほとんどなく、セリフは脇にカッコ書きで書かれていて
モノローグもカッコなしで同様に載っている。

登場人物も何の説明もないままにこれまでの流れを引き継いでいるため、
編集者のヒロポンや編集長の奥村の性格や
3人の人間関係を知らない人にとっては相当敷居が高い作品。

基本的には作者と周囲のくだらないエピソードを描いているだけだが、
桜玉吉が鬱になってしまったので、場面によっては
かなり病的な描写に変化することもある。
このあたりは相当に人を選ぶマンガになっており、
何が面白いのか意味がわからない人も多いだろう。

ただ、そのあたりに慣れると、このバカバカしい生活感というか、
3人の主役を中心に、周囲とのやり取りが楽しく感じてくる。
4巻あたりから登場するぱそみちゃんもかわいいし、キャラクターが立っている。
毎巻の巻末に載っているコミックビームの販促用4コマも面白い。

1~4巻がかなり当たり外れが激しいが、
5巻はやたらと面白くて、それぞれのキャラクターが生きていた。
たくましく生きるぱそみちゃんも魅力的(近くにいたら嫌だが)。

6巻最後で本格的な鬱になってしまったようで、
清々しい終わり方ではないのが残念。これもリアルでいいかもしれない。

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