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PLUTO(プルートゥ)<全8巻>

20世紀少年」や「MONSTER」、
MASTERキートン」などで有名な浦沢直樹が
手塚治虫の「鉄腕アトム」の中にあるエピソード、
「地上最大のロボット」を原作としてアレンジした話。

アトムのような世界最高水準レベルから、
作業の手伝いをするだけのロボットまで
その品質にはかなりの差があるが、ロボットが相当に社会に入り込んだ設定。
主人公はアトムではなく、ロボット刑事のゲジヒトであり、
世界中で起こる連続ロボット破壊事件を追う。

マンガとしては良くも悪くも浦沢直樹作品であり、
引きの強い表現や深いドラマ性を期待させる脚本、
最後の結末が一体どうなるのか気になる造りはこれまで通り。
しかし、その期待に十分に応えられるクライマックスかと言われると
残念ながらそこまでスッキリしたものではなく、
結局、中盤あたりまでの流れがもっとも楽しめたなぁ、というデキ。

事件に巻き込まれる7人のロボットはいずれも非常に魅力があり、
それだけでひとつのエピソードが作れるほどキャラクターが立っているが、
全体を通しての事件の理由や解決までの流れが
キャラクターの魅力に匹敵するまで行っていないのが残念。

全8巻ということで、長すぎないのが救いではあるが、
2回ほど読み返すともう十分、という印象だった。

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