製品情報:
http://www.mmv.co.jp/special/game/wiiware/discipline/

変なゲーム、気持ちの悪い作品として評判になっていた作品。
なんとかクリア。

「アクアノートの休日」「太陽のしっぽ」「巨人のドシン」などの
かなり個性的なゲームを送り出してきた飯田和敏が手掛けた作品。

「ディシプリン」と呼ばれる収容所の中で、同じ房に入っている囚人の欲求を満たし、
全部で11人(+1人)を解放すればエンディングとなる。

グラフィックは独特で、鉛筆で描いたようなタッチで紙製のような人物表現と
立体的なモデルの背景で構成される。
関節ごとに滑らかに動くキャラクターと独特の雰囲気は強烈。
オープニングの手紙の文章からその世界観にグイグイと引き込まれるのは見事。

内容としては同じ部屋の囚人を解放していくのが目的で、
囚人たちは食事や排泄、睡眠などの欲求メーターを持ち、
それが最大まで溜まるとペナルティが1つ付くことになる。

それを防ぐために、その欲求に合った設備を
コントローラーでため撃ちする必要があるのだが、
ためている瞬間を看守に見られてもペナルティとなる。

囚人の欲求を満たすたびに心の壁が壊れていき、
完全に壊れて心が剥き出しになった後、
何度か会話をするとハートに刺さった杭が抜けるので、
そのときに囚人自身にため撃ちすると、その人物を解放したことになる。

基本はこの流れの繰り返しだが、難易度がどんどん上昇していく。
序盤はいいのだが、新たな囚人が登場するたび、
看守の数や振り返る頻度が高くなり、相当厳しくなる。

ペナルティが3つたまると懲罰房に入れられるのだが、
そこでの罰ゲーム以上に、その1日分の日数が無駄になることが痛い。
同じ部屋の囚人が収容されている日数には限りがあるので
結果的に、解放が間に合わないまま日数が尽きてしまうのだ。
これは実質のゲームオーバーだが、このときにやや難易度が下がるので
あまりに難しい場合は何回か日数オーバーを迎えれば
なんとかエンディングまでは行けるだろう。

看守は振り向く際に警棒を振ったりするアクションを取るので
それをきっかけにため撃ちをキャンセルするとやりやすい。

この作品をゲームとして考えた場合は相当ひどいデキで、
操作性の悪さや不親切な仕様の連続で大きなストレスを感じる。
テンポも悪く、同じ演出を何度も見せられ、イライラすること必至。
後半のやたらと厳しい難易度や、ため撃ち時に囚人が邪魔で目標が狙えない仕様、
スープを混ぜる棒の反応の悪さや懲罰房のミニゲームのつまらなさなど
ゲーム性を期待しているプレイヤーにはかなり辛い思いをさせる内容になっている。

囚人だから退屈でストレスを感じて当然、と受け入れられるか
ゲームである以上、一定のプレイしやすさを求めるかによって
この作品の評価は変わるだろう。かなり人を選ぶ内容と言っていいだろう。
ゲームというよりアート作品といった印象が強く、世界観や登場人物の個性的なセリフ、
そのあたりも含めて飯田和敏という
クリエイターのセンスが好きな人にはいいかもしれない。

個人的には、あまりの辛さに4人目の囚人あたりで投げ出しそうになった。
エンディングで何か大きなストーリー展開があるかと思ったが
そこまで期待に応えるものではなかった。
辛くて辛くて、クリアしたときには「もうやらなくてすむ」という思いでいっぱいだった。