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大長編ドラえもん<8>のび太と竜の騎士


恐竜はいないというスネオの講釈から始まり、
夢がないとガッカリするのび太が
まったく関係ない出来事から徐々に事件に巻き込まれていく話。

恐竜に関する史実と空想の部分が非常にうまく融合されたシナリオ。
地底における独自の文化がそれぞれ理にかなっていて説得力がある。
伏線が綺麗に活きて、すべてがまるく収まるラストも見事。

【同シリーズのレビュー】
大長編ドラえもん<1>のび太の恐竜(マンガ)
大長編ドラえもん<2>のび太の宇宙開拓史(マンガ)
大長編ドラえもん<3>のび太の大魔境(マンガ)
大長編ドラえもん<4>のび太の海底鬼岩城(マンガ)
大長編ドラえもん<5>のび太の魔界大冒険(マンガ)
大長編ドラえもん<6>のび太の宇宙小戦争(リトル・スター・ウォーズ)(マンガ)
大長編ドラえもん<7>のび太と鉄人兵団(マンガ)
映画ドラえもん のび太の恐竜(アニメ)
映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトル・スター・ウォーズ)(アニメ)


愛しのローカルごはん旅


数々のコミックエッセイを描いている作者が
今度は各地の食べ物を紹介した作品。
訪れる場所は山形、埼玉、東京下町、静岡&愛知、大阪、和歌山、長崎&熊本。

知っていたものから知らなかったものまで、特徴的な食べ物と
その感想が描かれているのを読むのは楽しい。
簡易なイラストで料理を説明しているように見えるが、
途中に掲載されている写真と比較すると
(おそらくその写真を基にイラストを描いてるのだろうが)かなりの再現度。

基本的にほとんどのものをおいしいと思える作者なので
どれがいいとか、どこがオススメとかを意識せず、
味わったものすべてが楽しめた、という感じ。

【同シリーズのレビュー】
150cmライフ。
ひとりぐらしも5年め
ひとりぐらしも9年め
上京はしたけれど。
はじめてだったころ
浮き草デイズ
ひとりたび1年生
ひとりたび2年生
マラソン1年生
30点かあさん


賭博黙示録カイジ<全13巻>


「限定ジャンケン」や「Eカード」など
斬新すぎる独自のルールで競い合うギャンブルマンガ。

非常に単純でテクニックの付け入るスキがないようなルールだが、
主人公や周囲の人物が発見する攻略法が面白い。
相手の裏をかいたり、必勝法を編み出す独自の理屈と
その説得力が素晴らしい。

どん底から這い上がろうとする主人公が
延々とモノローグを垂れ流し、自分を奮い立たせるのも魅力。
どの場面にも深い心理戦があり、
後のない登場人物たちの追い込まれようが表現されている。

後半になると大きなコマが連続したり、
ひたすらモノローグが続いたりして話がなかなか進まず、
ページばかりが消耗する流れが増えるのは残念。

本作が気に入ったなら、同じ作者の「銀と金」が強くオススメ。

【同シリーズのレビュー】
賭博破戒録カイジ(マンガ)
カイジ 人生逆転ゲーム(映画)


北斗の拳<全15巻>


有名すぎるほど有名作品だが、アニメも含めて見たことがなかったので
今さらながら原作を読んでみた。

核戦争によって秩序が失われ、少ない物資を求めて
強い者が弱い者を支配するという暴力の時代が舞台。
そこで人情に厚い、正義の味方であるケンシロウが
北斗神拳を使って悪を倒していく物語。

すでにさまざまな作品に影響を与え、パロディとしてもよくネタになる作品で
中でも指で相手の身体を突き、特定の効果を発生させる秘孔は大発明。
殴ったりすることでの直接的なダメージ以上に、
内部から破裂するような表現が新鮮。

作品としては1983年の連載作品で相当に古く、
今読むと話自体は非常に単純で、悪い奴らが弱い善人をいじめており、
それをケンシロウ助けるというパターンの繰り返し。ジャンプ漫画の王道。
ケンシロウは圧倒的な強さがあり、徐々に強くなる敵に対しても
それほど苦労なく打ち勝っていく。

登場人物はシン、レイ、シュウなど2つの音で成り立つ名前が多く、
このあたりは何度か確認しないと混乱した。

【同シリーズのレビュー】
北斗無双 - 伝説編(ゲーム)
北斗無双 - 幻闘編(ゲーム)


生活


僕の小規模な生活」などで自虐エッセイを描く福満しげゆきの新作。
タイトルから、また作者自身を主人公にしたエッセイかと思ってしまうが
完全オリジナルのフィクション作品。これが非常に面白かった。

「福満しげゆき節」というか、
根暗で女性に対して卑屈な主人公という点では
これまでの作品と共通するが、
気を抜いて読み始めてから、次々と予想外の展開になっていくので
結局、最後まで止まらずに読み終えてしまった。

行き当たりばったりな行動が後を引き、
徐々に大きな規模になっていく流れが素晴らしい。

福満しげゆき独特のアクションシーンも多く、
全然動きが感じられないのにやたらとカッコいい描写がたまらない。
このサバイバル感というか、ハイレベルなアクション作品として
とにかく読んでいて面白かった。

要所要所に入る地味なツッコミもさすが。
福満しげゆき作品が初めての人は
その雰囲気に戸惑ってしまうかもしれないが、
根底にある展開の面白さやアクション描写のセンスをぜひ味わって欲しい。


ぼくのオカンがうつになった。


タイトル通り、母親が鬱病になった主人公の話。

主人公は成人しており、仕事もしているが、
そんな中で突然の母親の鬱が発病する。
この本を読む人も社会人が多いだろうし、
自分の生活でもそんなことが起こるかも、という気にさせる。

主人公も特別に博愛というわけではなく、
場合によっては鬱病の母親以上に優先させたいこともあったりする。
このあたり、自分と同じような反応というのがリアルで良い。

鬱病による不安定な性格や、一緒に生活する上での苦労が
マンガとしてわかりやすく描かれており、
鬱病がどんなものか知らない人にも非常にとっつきやすい。

ただ、大変なことは伝わってくるが
画期的な治療法や根本的な解決は訪れないので
読んだ後も相変わらずブルーな気分になる。


日本人の知らない日本語


日本語学校の教員が外国人に日本語を教える日常をベースに
日本語の意味や使い方を説明するマンガ。
非常に読みやすく、キャラクターにも感情移入しやすい。

外国人がどこかから仕入れてきた、
普通の日本人なら使わないような日本語を話すお約束エピソードから
日本人としても理解が甘い部分までカバーする。
説明が適切なので、似たような言葉の違いなどもしっかりわかる。

もちろん、本来の意味や使い方の上ではルール通りでも
日常生活の中では崩れていることもあるので、
教本というイメージで読むよりも、単純に日本語にまつわる雑学として楽しむ本。
さっと読めてしまうこともあって、コストパフォーマンスが低く感じるかもしれない。


奥さまはニューヨーカー


唐突にニューヨークに引越した奥さんを主人公に
生活に密着した英会話についてマンガで描かれた内容。

2ページほどの短いエピソードがマンガになっており
そこに出てきたポイントとなるフレーズを
次のページで簡単に解説する、というスタイルは
非常に読みやすくテンポも良い。

奥さんの英語力も、ある程度の単語はわかるけれど
込み入った会話や英語独特の表現はわからないという、
よくある日本人と同じレベルと反応で感情移入しやすい。

非常に残念なのが、英語のセリフの吹き出しに
日本語訳まで印刷されてしまっていること。
勉強のためにまず自分で英語の内容を考えたいのに
すぐ近くに日本語が書かれているため
どうしても視線がそちらに引き寄せられてしまう。

もともとマンガというのは絵と文字を同時に見るため
視野を広くして読もうとする習慣があるが、
この仕様ではそれが仇となってしまうのだ。
意図せず「カンニング状態」になるのは本当に残念。
この本の読者はまず英語の勉強に興味がある人だろうから
もう少し配慮したレイアウトにして欲しかった。


無能の人・日の戯れ


雑誌「ガロ」の話題では必ず紹介される、つげ義春の作品。

いくつかの独立した短編エピソードと
複数話から構成される「無能の人」が収録されている。

共通するのは主人公が堕落した生活を送っており、
きちんとした仕事に就くことなく、ダラダラと過ごしていることだ。
そういった男性に苦労している女性がよく登場するのも共通点のひとつ。
オチらしいオチがあることも少なく、人によっては何が面白いかわからないだろう。

しかし、その独特の雰囲気と妙に人間臭い部分は
妙な中毒性があるのも事実で、
実際に行うかどうかは別にして誰もが魅力を感じる怠惰な感情がリアル。

余計な予備知識はいらないので、つげ義春作品が初めてでも
この妙な雰囲気は十分に味わえる。
この値段でこれだけのボリュームを読めるのもコストパフォーマンスとして優秀。


ヤンデレ彼女<1巻>


周囲から恐れられるヤンキーなのに
恋愛に関してはオタオタしてしまうというキャラクターが
マジメな高校生の彼女となる話。

4コママンガとして展開する部分と
短いながら普通のコマ割りで展開する部分とがある。
1巻目だからか、絵が安定せず
同じキャラクターなのに違う人に見える場面もよくあって辛い。

要するに不良なのに照れ屋で純情なところが魅力なのだが、
全体的には単純な内容なので、それほど面白さを感じなかった。