投資・資産運用・経済 カテゴリの記事:

現金の呪い 紙幣をいつ廃止するか?

2017年8月17日10:46【カテゴリ : 投資・資産運用・経済, 書籍(あ・か行)
現金の呪い――紙幣をいつ廃止するか?
日経BP社 (2017-05-23)
売り上げランキング: 17,325

さまざまなメリットを見越して高額紙幣の廃止を提案した本。

世界全体の経済事情を踏まえながら
高額紙幣を段階的に廃止すると
どんな好影響が出るかを説明していく。
また、その中で貨幣に関する興味深い考察が読める。

マイナス金利をはじめとするいろいろな経済用語が登場するため、
理解するには経済に関するある程度の予備知識が必要。
また、同じような説明が繰り返されることが多く、
全体的に冗長な印象を感じた。

全14章から構成されるほどのボリュームだが、
第1章だけで本書の醍醐味が十分に味わえるし、
その部分がもっとも引き込まれる内容になっている。
難解な上に長くてダレる部分があるが、
新たな社会変化を誘発するための斬新な提案が読める本。


100円ちゃりんちゃりん投資

2017年6月25日10:19【カテゴリ : 投資・資産運用・経済, 書籍(は~わ行)
100円ちゃりんちゃりん投資―100円が101円になれば大成功!
プレジデント社 (2017-05-31)
売り上げランキング: 49,365

お金を殖やしていくことに不慣れな人向けに
さまざまな方法を提案した本。

株式や投資信託などを噛み砕いて説明する本かと思ったが、
各店舗のポイント制度や金券ショップの利用など
投資という言葉に含めるには無理があるものが大半。
果ては中古品の譲り合いや親のスネかじりなど
やたらみみっちい節約理論まで始まる始末。

本来の投資活動について紹介している第3章は説明不足すぎて
入門者はこれだけでは理解することができない。

1円でも増えれば価値があると書いてあるが、
月々数百円の投資を10年も続けて
3000円に満たない生協の配当金を得て何の意味があるのだろう。
投資活動において、もっとも貴重なのは時間であり、
少額でダラダラと小さい利益を求めても結局はインフレ率に負けてしまう。

100円が101円になったところで
生活レベルは変わらないし、精神的な安定が得られるわけではない。
本気で経済的自由を手に入れたいなら
毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術」や
資産運用に無関心な人が読む本」を読んで、
1日でも早く実用的な知識を身につけ、
すぐにでも具体的な投資活動を始めるべきだ。


株式投資の未来

2017年4月21日10:15【カテゴリ : 投資・資産運用・経済, 書籍(あ・か行)
株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす
ジェレミー・シーゲル 瑞穂 のりこ
日経BP社
売り上げランキング: 1,473

株式投資に関して、投資家の誤った考えや先入観を
実際のデータをもとに正していく本。

成長株や新規公開株(IPO)の価値、
キャピタルゲインとインカムゲインのどちらを重視するか、
配当を再投資することの重要性、
長期投資での株式と国債のリスクの違い、
高齢化社会の影響、先進国と新興国の関係性など
株式投資を行う上で関わってくる要素を
実際のデータをもとに考察していく。

同じような話がひたすら繰り返される部分があり、
やや冗長に感じることも多いが、
すべての理屈が過去のデータをもとにしているため説得力は大きい。
今まであやふやだった部分や、
イメージだけでとらえていた部分が解消され、
自分の投資スタイルを決めるのに役立つ。

株式投資に関する最低限の知識がないと理解できないため、
はじめての株1年生」あたりで予習しておくとよい。


月1万円からできる人生を変えるお金の育て方

2017年4月19日10:17【カテゴリ : マンガ(さ行・た行), 投資・資産運用・経済
実話コミックエッセイ 不幸にならない投資法 月1万円からできる人生を変えるお金の育て方
馬場 千枝 山本 ユウカ
主婦の友インフォス
売り上げランキング: 5,357

経済面で不安を抱えていた人たちが
長期投資型の投資信託によって救われた実績を描いたもの。

個人的にも中長期投資は大賛成だが、
本書に関してはあまりにも安っぽい描かれ方をしており、
「これさえあれば誰でも成功できる」という
進研ゼミのマンガのようなウソ臭さを感じてしまった。
関係者が監修をしているからか、
やたらとさわかみファンドを押す展開も妙にわざとらしい。

投資信託によって困っていた人が
次々と成功していくエピソードばかりなので、
何も勉強せずに安易に手を出す人がいそうで怖いが、
毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術」や
お金は銀行に預けるな」などの初心者向けのしっかりした本を読んで
十分な基礎勉強をした上で判断して欲しい。


50円のコスト削減と100円の値上げでは、どちらが儲かるか?

2017年4月6日10:06【カテゴリ : 投資・資産運用・経済, 書籍(あ・か行)
50円のコスト削減と100円の値上げでは、どちらが儲かるか?
ダイヤモンド社 (2012-09-01)
売り上げランキング: 71,822

赤字続きのファミレスを題材に
どうやって経営状態を安定させていくかを考える本。

会計や経営に関して学ぶための本だが、
全編にわたって小説という形で書かれている。

売り上げと限界利益、変動費や固定費の削減に関して
実際の店舗に当てはめながら話が進むのでイメージしやすい。
赤字をなくすためには売り上げを増やすかコストを下げるしかないが、
その理屈通りにいかない筋書きが面白く、勉強になった。

状況をいろいろな視点から分析し、
実行可能な対策を試行錯誤してみるという意味で
会計のセンスを磨くことができる1冊。

【関連作品のレビュー】
餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?(マンガ版)


せめて25歳で知りたかった投資の授業

2017年3月30日10:54【カテゴリ : 投資・資産運用・経済, 書籍(さ~な行)
せめて25歳で知りたかった投資の授業 (星海社新書)
三田 紀房 ファイナンシャルアカデミー
講談社
売り上げランキング: 7,787

ドラゴン桜」や「エンゼルバンク」を描いたマンガ家が
投資や経済にまつわる話を初心者向けに書いたもの。

投資を題材にした作者のマンガ「インベスターZ」をサンプルに、
世の中の経済的な動きについて解説していく。
チャプターが細かく区切られている上、
2時間ほどで読み切れるボリュームなので気軽に手が出せる。

投資の具体的な方法や戦略ではなく、
あくまで投資に必要な考え方や
世間の出来事に対する人々の動きを理解するための本。
本書で投資に興味が湧いた人は
ぜひ「資産運用に無関心な人が読む本」に手を出して欲しい。

【関連作品のレビュー】
クロカン(マンガ)
ドラゴン桜(マンガ)
マネーの拳(マンガ)
銀のアンカー(マンガ)
エンゼルバンク(マンガ)
インベスターZ(マンガ)
徹夜しないで人の2倍仕事をする技術(書籍)


お金持ち入門

2017年3月12日10:39【カテゴリ : 投資・資産運用・経済, 書籍(あ・か行)
お金持ち入門
お金持ち入門
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実業之日本社 (2015-09-18)
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資産運用の基礎を学べるよう、いろいろな専門家が解説した本。

貯蓄の考え方、投資の理屈とやり方、
株式・債権・投資信託・不動産投資の基礎知識、法人化による節税など、
資産運用を学ぶ上で関係するものがひと通り語られる。
知らないとヤバイお金の話」よりも投資関連に絞り、
図解 山崎元のお金に強くなる!」よりも深く掘り下げた内容。

結構なボリュームがある割に読みやすく、
多岐にわたる知識をひとまとめに知ることができる。
まず本書で投資の必要性と、どの投資が自分に合っているのかを把握し、
あとはそれぞれに特化した書籍に手を出していくとよい。


藤野さん、「投資」ってなにが面白いんですか?

2017年2月17日10:58【カテゴリ : 投資・資産運用・経済, 書籍(は~わ行)
藤野さん、「投資」ってなにが面白いんですか?
CCCメディアハウス (2015-07-01)
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ある出来事が世間にどんな影響を生むのかを考える
ビジネスシミュレーションの発想を紹介したもの。

優秀な投資家や経営者が持つ「先を見通す視点」を鍛えるため、
ドラえもんの不思議アイテムである「タケコプター」や「フエール銀行」が
もし実際に登場したら、という仮定のもと
経済や各業界にどんな影響があるかを考えてみる内容。

架空のアイテムながら、現実に存在すると
世間にどんな変化を与えるかをリアルに推測していくのは面白く、
いろんな業界や立場の心理を考える練習になる。
それによって新しい変化に柔軟に対応するスキルが身につくだろう。

たとえ投資には興味がなくても
客観的で広い視野を鍛えたい人には読んで欲しい1冊。

【関連作品のレビュー】
日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい。
投資家が「お金」よりも大切にしていること
日本株は、バブルではない
投資バカの思考法


図解 山崎元のお金に強くなる!

2017年2月11日10:54【カテゴリ : 投資・資産運用・経済, 書籍(さ~な行)
図解 山崎元の お金に強くなる!
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2015-09-01)
売り上げランキング: 3,550

貯金や保険、年金など、生きていく上で
どういうことにどれぐらいお金を使うべきかを
さまざまな制度や理屈をもとに説明したもの。

人生で関わるさまざまな事柄を
初心者にも理解しやすいようにシンプルに解説していくが、
学校では教えてくれないお金の授業」などと似通った内容のため、
同筆者の著書を読んだことがある人には新鮮味がない。

後半はまるまる使って資産運用の話になるが、
これも同筆者が書いた「超簡単 お金の運用術」など
それだけを切り分けた本を読む方がわかりやすい。

広く浅く説明するコンセプトの割に
後半の資産運用のボリュームが多くてバランスが悪かった。
ページに対して文字が小さくKindleでは読みづらいため、
どうせ読むなら本書以外の著書をオススメする。

【関連作品のレビュー】
ほったらかし投資術
超簡単 お金の運用術
学校では教えてくれないお金の授業
難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!


民泊を始めてわずか半年、もうすぐ私は300万円を失います。

2017年1月21日10:48【カテゴリ : 投資・資産運用・経済, 書籍(は~わ行)

民泊用に部屋を借りて不労所得を狙ったものの、
赤字ざんまいで苦労した実状をまとめた本。

一般家庭用の部屋を旅行者などに貸して宿泊料をもらう「民泊」を
投資手段として運用しようとした実録だが、
物件を維持するためのバカにならないコストと
急な撤退を強いられるリスクがあることがよくわかる。

複数物件の具体的な収支が記載されているため、
自分がチャレンジするときの反省材料になるだろう。
筆者の場合、管理や清掃などを外注した部分が
かなりのコストになっていることがわかるので、
そのあたりを削減できれば改善につながりそうだ。

民泊が話題になり、投資のチャンスと考える人は珍しくないだろうが、
そういう人を冷静にさせるだけのインパクトがある本。