落シ刑事(デカ) ~刑事さん、私がやりました~
2008年10月24日12:47【カテゴリ : Nintendo DS】
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4つの事件(プロローグ+3話)ともクリア。
事件の真相を解くために刑事となり、情報を集めるだけでなく
その取調べで容疑者に自供させるのが目的のゲーム。
「太陽にほえろ!」のごとく、署内はベタな登場人物が揃い、
それぞれニックネームまでついている。
発言する前にブラインドを指で押し下げるなど
70年代の刑事ドラマのノリなのは特徴があって良い。
話ごとに見れる妙に力の入ったオープニングも突き抜けてて楽しい。
グラフィック面はあまり褒められたところはなく
登場人物は今どき口パクすらしないし、妙に輪郭が荒かったりする。
大雑把なタッチの画像なのにわざわざアップにして粗を目立たせるところや
ザラザラ感を出すために表示しているフィルムのゴミが
ただ単に汚いだけだったりするところもセンスが感じられない。
ゲームの流れとしては、いきなり取調べシーンに入ることはできず、
まずは犯人を「落とす」ための証拠や情報集めから始める。
現場に行ったり証拠品を分析するのは他の刑事にまかせ、
主人公は署内でひたすら過ごすところはなかなか新鮮。
ただ、この場面の操作性や画面レイアウトはかなり悪く、
そもそもどこに誰がいるのかすらわからないので、
無人の場所も含めて片っ端から部屋を見ていくしかない。
しかも今いる場所がどのエリアかがわかりづらく、
2階にいるのにもう一度2階を選んでしまったりするミスや、
取調室に行きたいのにどこを経由すればいいのかが覚えにくい。
これは「階段」や「裏口」など、
他のエリアとつなぐ役目をしている場所が
一応、青色で表示されるものの
他の独立したエリアと同様に一覧表示されるため
部屋の名前と位置関係がイメージしにくく、
署内の構造がなかなか定着しないからだと思われる。
どうせならRPGのようにマップ内を歩き回れる仕様にするか、
署内の間取りをタッチして選択するようにすればよかったのではないか。
証拠や情報集めに関しても完全なフラグ立てなので
ある人物との会話から脈絡なく情報が集まったり
何度行っても無意味な話や同じ話しかしない人物だったりと
あまり事件について嗅ぎ回っている雰囲気がしない。
この人は必ずこの場所にいる、この関係はこの人から聞く、という
もう少し明確な特徴がプレイヤーに伝われば
自分で足を使って捜査している気分になれただろう。
70年代ドラマ仕立てだからといってゲーム性まで古くする必要はない。
さて、肝心の取調べシーンであるが、
「取調べ時間メーター」と「真相までの距離メーター」が表示されていて
会話をするたびに時間が減り、
時間がなくなるまでに真相に達すれば成功となる。
しかしメーターが2つ並んでいて、その横に時計のアイコンが出ているため
「真相までの距離メーター」が時間に関するものと誤解しやすい。
素直にメーターの間隔を空け、それぞれにアイコンを用意すべきだ。
さらに「取調べ時間メーター」は減ることがプレイヤーにとってマイナスなのに対して
「真相までの距離メーター」は減ることがプラスに働くため、
その雰囲気が似通っているデザインなのは違和感がある。
並んでいることでメーターの差が比較しやすく、
残り時間よりも真相までの距離の方が
短くなるように努力する、という意味ではわかりやすいが
その会話をするとどの程度の時間が消費されるのかがわからないので効果が低い。
選択肢ごとに必要な時間が表示されていて、
かかる時間と期待できる効果を比較しながら選ぶならば
犯人との駆け引きをしながら取り調べする雰囲気が出たが、
ひとつの会話後に唐突にそれぞれのメーターが減るので
取調べに失敗しながら再挑戦して
正解の順序を見つけ出すしかないのが非常に残念。
選択肢の流れも
「話題内容を選ぶ → 話す・証拠品を選ぶ」
と表示されるので、かなり違和感があり直感的でない。
普通なら
「話す → どの話題か選ぶ」
「証拠品を見せる → どの品か選ぶ」
となるはず。
選択肢のトップカテゴリがいきなり話題内容を表す単語なので
最初は「何の選択肢なんだ?」と戸惑ってしまう。
被疑者とのやり取りには怒りや同調などの感情を併用できるが、
会話のテンポも悪くなる上に効果や必要性がわかりにくく、
ただプレイヤーの選択する手間を増やしているだけに感じる。
全体として悪いところは多いが、シナリオはなかなかに面白く
単純に見えた事件が取り調べをすることで
徐々に深い意味があったことが明らかになる流れは気持ちいい。
セリフも短くて読みやすい割に味があって楽しい。
舞台が狭く、事件に関係する人物もそれほど多くないことを考えると
シナリオ面はかなり優秀な方だと思える。引き込まれる魅力がある。
最初はやや戸惑うが、DSの上の画面には会話でのセリフ、
下の画面には主人公の心の中の声が表示される仕様も面白い。
「取調べ」ということに注目したアイデアも良く、
もっと遊びやすくすれば良作になったような気がするだけに
残念に感じる部分が多い。
最終話「爆弾と女」のみ結末に分岐(エンディング×2+ゲームオーバー)があるため、
直前のゲームオーバー時に自動再開される場所から、
正しい選択肢で辿らないとスッキリしない結末になってしまうので注意。
【参考になった攻略サイト】
アドベンチャーゲームが好き:落シ刑事 ~刑事さん、私がやりました~ レビュー
