チーム・バチスタの栄光 ~真実を紡ぐ4つのカルテ~
2008年12月31日12:54【カテゴリ : Nintendo DS】
全4章クリア。一章あたり約90分、全章で6時間あまり。
同名の小説を元にしたアドベンチャーゲーム。
原作をベースにした章と、オリジナルストーリー3つを収録。
原作小説は未読でプレイ。
「話す」「アイテム」「探す」コマンドなど、
アドベンチャーゲームとしては標準的な造り。
セレクトボタンを押せばいつでもセーブできるのも非常に便利。
操作はタッチペンでもボタンのみでも可能なのは親切。
しかし、選択肢を一度タッチするとそれが枠組みされ、
もう一度タッチして初めて決定する仕様は手間なだけで、
なぜ一度のタッチで選択決定できないのかが謎だ。
ボタン操作の際も一度十字ボタンを押さないと選択枠が現れないので
一番上の選択肢であっても決定までに数度の操作が必要になり、不便だ。
ゲームとしては結局は昔ながらのフラグ立てになっており、
次に行くべき場所に先回りして行ったとしても
ある会話を終えていないとイベントが起こらなかったりするので
どこで何をすれば展開が進むのかわかりにくいことがある。
特に、既読の会話選択肢は色が変化するのでわかりやすいが
背景部分をクリックして話を進める場面がゲーム全体で少ないので
それがフラグに関わっているときは、なかなか気づかずに苦労したりする。
さらにルーペのアイコンで探したいところをタッチするのだが、
どこまでがひとつのパーツなのかわかりにくく、違う場所をタッチしたつもりが
まったく同じ説明が表示されてウンザリすることも。
そして本作において最初に強烈な嫌気が差したのが
アクティヴ・フェーズにおいて一発ゲームオーバーになる点。
選択肢が漠然としていてその後の展開が予想しづらいのに
間違った選択をすると即座にゲームオーバーになり、
ロード画面からしか復帰できないのはひどすぎる。
ロード画面に戻されたとしても、同じ手順でさっきの場面に進めるしか手はない。
そういった無意味な手間をプレイヤーに強いるのであれば
(どっちみちどこでもセーブできる仕様なわけだから)
ゲームオーバー後にアクティヴ・フェーズ発動直前から
復帰できるようにすればいいだけだ。
このゲームを遊ぶ人はアクティヴ・フェーズの選択肢の直前
(カッコ書きで心の思いが表示されたときか、一部の文章が赤くなったとき)には
必ずセーブすることをオススメする。
そうしないと一度の選択ミスでかなり以前からやり直すハメになる。
それさえ除けば、シナリオはなかなか面白く
徐々に真実に近づいていく展開は惹き込まれる。
だが、ゲームの導入部であり、チュートリアル的な役割でもある第一章は
プレイヤーが知り得ない情報による選択肢だったり、
その発言をした後の展開が読みにくい抽象的な選択肢だったりと
理不尽な選択をさせられることが多いように感じる。
しかも原作と一致させるためか、主人公自身ではなく
別の人物の捜査を回想して追体験するため、感情移入もしづらい。
序盤は主人公があまりにバカなのも感情移入しにくい原因だ。
これならば思い切って原作ベースの第一章は省き、
すべてオリジナルストーリーにして
独自の登場人物のみで操作するようにした方が良作になっただろう。
アクティヴ・フェーズでの一発ゲームオーバーを除けば
アドベンチャーゲームとして大きな欠点はほとんどない。
原作のネームバリューに頼らずに、
王道のアドベンチャーとして仕上げて欲しかった。
