オススメ作品:

ヴィンランド・サガ<1~11巻>

2012年2月12日10:08【カテゴリ : マンガ(あ行~た行)


11世紀のヨーロッパを舞台に、
戦士の息子トルフィンを軸として進んでいくヴァイキングたちの話。

登場人物の描き方が非常にうまく、
敵味方ともに感情移入しやすく、魅力的なキャラクターばかり。
また話の組み立ても見事で、回想シーンや時間経過をうまく利用して
前後のつながりを説明しており、読むほどに深みが増す。

主人公はトルフィンだが、エピソードごとに中心人物となる者が変化し、
常にそのキャラクターを応援したくなる持っていき方がうまい。
テンポもよく、短い間にキャラクターの成長や状況の変化を感じられ、
退屈せずにどんどん読み進められる良作。強くオススメ。


医龍<全25巻>

2012年1月31日10:48【カテゴリ : マンガ(あ行~た行)


日本の大学病院を舞台に、日本の医局の問題を取り上げた話。
さまざまな現実問題をもとに大学病院の本質を暴き、
人間心理を突いた展開が続く。

天才的な技術を持つ医師を主人公に置く物語はたくさんあるが、
本作はそれだけに留まらず、登場人物それぞれの個性を活かし、
多くの見せ場を提供している。
特に研修医の伊集院は人間的な弱さを持ちつつも
確実な成長としっかりとした覚悟を感じさせてくれる。

病院内の派閥による本音と建て前、戦略、
また、医療に関する理想と現実など
非常に深く切り込んでいて読み応えがある。

読み出すと止まらないほど強い惹きがあり、
医療に詳しくない人でも大きな魅力を感じるマンガ。強くオススメ。


外天楼(げてんろう)

2012年1月8日10:27【カテゴリ : マンガ(あ行~た行)


ロボットなどが生活に入り込んだ近未来を舞台に、
外天楼と呼ばれる団地を中心に
のほほんとした雰囲気で展開される話。

常にバカバカしい笑いでテンポよく進んでいき、
非常にレベルの高い仕上がり。
冒頭では短編集かと思うエピソードが続くが、
最終的には綺麗に一本の線につながり、
クライマックスのまとめ方は見事としか言いようがない。

これまで意識していなかった部分も伏線として活かし、
非常に綺麗な読後感を味わわせてくれる一作。


キングダム<1~23巻>

2011年11月16日10:04【カテゴリ : マンガ(あ行~た行)


中国の春秋戦国時代を舞台に、
下僕の少年がのし上がっていく様子を描いた話。

歴史ものではあるが、予備知識も必要なく
誰にでも楽しめるアクションものに仕上がっている。
盛り上げ方が非常にうまく、登場人物それぞれに感情移入できるし、
迫力ある戦闘場面が連続するので読んでいて気持ちいい。

主人公の敵となる存在をずっと固定するのではなく、
次々と別の人物へ移行していく流れもテンポが良く、
中だるみせずにストーリーが展開していく。

人を選ばずテンポと迫力を味わえる傑作。強くオススメ。


めぞん一刻<全10巻>

2011年11月9日10:58【カテゴリ : マンガ(な行~わ行)


「一刻館」というアパートに住む浪人生・五代裕作を中心に、
管理人・音無響子との恋愛を描いた話。

基本はラブコメであるが、笑いとシリアスのメリハリが大きく、
真面目な場面もかなり多い。
そういった、笑いに走りすぎていない現実的な部分も魅力のひとつ。

浪人時代から大学受験、アルバイト生活、就職活動と
五代くんを通じて学生の成長過程を追体験できるのも良い。
五代くんは相当に優柔不断な性格で普通ならイライラさせられるところだが、
そこはキャラクター設定のうまさでうまくつながっている。

いろいろなエピソード、登場人物を絡めつつ、
ジワジワとゴールへ向かい、
絶妙なボリュームでクライマックスを迎えるのが素晴らしい。オススメ。


テルマエ・ロマエ<1~4巻>

2011年10月24日10:11【カテゴリ : マンガ(あ行~た行)


風呂を専門に注文を請け負う古代ローマ人の設計士が主人公で
定期的に現代日本の風呂を観察しつつ、
その文化を自分の仕事に活かしていくギャグマンガ。

日本にさんざん普及している風呂に関する文化に
いちいち感銘を受けるローマ人の姿が非常に面白く、
いかに優秀な設備、工夫であるかを
日本人自身が再認識できるのも素晴らしい。

当時のローマの様子にも触れられるし、
それぞれが日本発祥の文化に感激するのも見ていて気持ちいい。
主人公への感情移入もしやすく、
清々しい登場人物ばかりでストレスを感じない展開ばかり。
風呂とローマを結びつけ、笑いとして昇華した見事な作品。オススメ。

【同シリーズのレビュー】
テルマエ・ロマエ(アニメ)


狼の口(ヴォルフスムント)<1~2巻>

2011年10月22日10:36【カテゴリ : マンガ(あ行~た行)


非常に通過が困難なことから
「狼の口(ヴォルフスムント)」と呼ばれている関所を舞台に
さまざまな人物が関所の向こうへ行くためのエピソードが展開される。

特定の主人公を中心に話が進むのではなく、
毎エピソード異なる主人公が登場し、最終的に
ヴォルフスムントへ到達して幕を閉じる流れが非常に斬新。

絵もキャラクター設定もクオリティが高く、
読んでる側を感情移入させるのが非常にうまい。
そしてさんざん感情移入させといてから
絶対通れない関所で絶望感を味わうという流れが病みつきになってくる。

そうした複数のエピソードを展開して、
いかに関所を越えることが困難かを印象付けつつ、
本筋が少しずつ進んでいる様子が面白い。オススメ。


ジョジョの奇妙な冒険<29~47巻>第4部

2011年10月6日11:15【カテゴリ : マンガ(あ行~た行)


ジョセフ・ジョースター(第2部の主人公)の隠し子である東方仗助を主人公とし、
杜王町という日本の架空の町を舞台に吉良吉影と戦う「ジョジョ」シリーズ第4部。

これまでのストーリーと違い、明確な最終目標が設定されないまま
日常生活の中で出会った敵と戦っていく独特な流れ。
この「生活感」がたまらなく面白く、
次々と敵が現れて倒す、という単純な流れではなく
何が起こるかわからない魅力がある。笑いの要素も多い。

セリフやシチュエーションの盛り上がりも最高潮で
どの場面も迫力があり、個人的にはジョジョシリーズの中で
もっとも好きなエピソード。オススメ。

【同シリーズのレビュー】
ジョジョの奇妙な冒険 第1部
ジョジョの奇妙な冒険 第2部
ジョジョの奇妙な冒険 第3部
ジョジョリオン


漂流ネットカフェ<全7巻>

2011年10月4日10:49【カテゴリ : マンガ(な行~わ行)


退屈な毎日を送っていたサラリーマンが
帰宅途中にフラリと寄ったネットカフェで大きなトラブルに巻き込まれる話。

特定のメンバーに制限された世界で
気弱な主人公がサバイバルしていくという意味では
自殺島」にも似た方向性で、
サバイバルものでよく起こる事件を踏襲しつつも
途中からは予想外の展開を見せていく。

冒頭から物語に引き込むのが非常にうまく、
登場人物に感情移入させた上で一気に引っ張っていく。
先がどうなるか気になる場面の連続で途中でやめ時を失うほど。

舞台設定の関係上、エグいシーンが多いが
それこそが魅力のひとつとも言える。オススメ。


きりひと讃歌<全3巻>

2011年9月25日11:24【カテゴリ : マンガ(あ行~た行)


徐々に顔や手足が変形し、犬に似た姿になっていくモンモウ病を中心に、
見栄や権力によって歪んだ医学界を描いた話。

単に奇病の原因や治療法を探すということに留まらず、
封建的な医師たちの関係をリアルに感じる。
主人公は非常に感情移入しやすい性格で
常に彼の幸せを願って読み進めるが、
反面、相当に切なく、残酷な展開が多くて重いストーリーである。

しかしながら奇病を通して感じる医学界のさまざまな問題点や
そこに渦巻く醜い策略には目が離せない。
全3巻というボリュームもベストで、中だるみせずに
濃厚で迫力のある内容になっている。
「ブラックジャック」にも通じる傑作。強くオススメ。