ソロキャンペーン「戦争の序曲」「第三次世界大戦」ともにクリア(難易度ノーマル)。

ボイスチャットで使用するヘッドセットを使って
音声で指示ができるボイスコマンドが話題になったソフト。
ゲーム内容そのものはリアルタイムストラテジーで
戦車や歩兵を指示して敵の殲滅や拠点の占領を狙う。

Rトリガーを引いている間はボイスコマンド受け付け状態となり、
「部隊1(ワン)、移動、A(アルファー)」
「部隊3(スリー)、占領、Y(ヤンキー)」
「部隊6(シックス)、攻撃、エネミー2(トゥー)」
などと音声で指示ができる。
部隊ごとにいちいちRトリガーを離す必要はなく、
ひとつの指示が終われば続けて別部隊に指示が出せる。

十字ボタンとAボタンでも同様の指示が出せるが、
音声で連続指示する方が圧倒的に早いので
できる限りボイスコマンドに頼る方がやりやすい。

音声認識はかなり良好で、初めて体験すると感動するだろう。
ボイスコマンド練習時のグラフを見るとわかるが、
思っているよりも大きめの声を出さないと反応が悪いため、
普段ボイスチャットでしゃべるときよりも少し大きめのボリュームが必要。

カメラの切り替えや増援要請に至っても音声指示が可能なので
極端に言えばゲーム中、Rトリガーしか触らなくても操作できる。
ごくたまに部隊番号や目的地の名称を取り違えられることがあり、
このあたりは戦局にも深く関わる指示なだけにもう少し精度が欲しかったところ。

戦場に出るユニットは歩兵、ヘリ、戦車などで
3すくみの関係が2種類ほど用意されており、
どのユニットにはどの種類のユニットが強いかを判断しながら
敵の種別に合わせて自軍のユニットを前進させる必要がある。
ユニットは1種類ずつとかなり削ぎ落とされているが
限られた種類の中でどれとどれをぶつけ合うかを悩むことが面白いので
これはこれで正解だと思う。
一応、長生きしているユニットは階級が上がるので強くなりやすい。

最初はなかなかユニットの特徴が理解できず、
コツがわからないまま次々と部隊がやられたりしたが
慣れてくるとヘリの視点を使って周囲を警戒し、
敵を発見次第、速やかに砲兵で長距離攻撃をしたり
複数の拠点を歩兵に占領させつつ戦車で防衛するなど、
多角的な攻め方が同時にできるようになって楽しい。

「戦争の序曲」はチュートリアル的なキャンペーンなので
それが終わってからの「第三次世界大戦」こそが本番。
3種類の勢力のどれかを選択し、
残る2つの勢力との戦いに勝利することが目的。

オンラインによるマルチプレイは未体験だが、
シングル同様に勢力を選択しての戦いができるものの
マッチング処理に難があるようで、
なかなか気軽に対戦ができないという不満が出ているようだ。

ウリである音声認識システムの目新しさに飽きてしまうと
本編が割と単純なシミュレーションなだけに
熱が一気に冷めてしまうかもしれない。
だが、ひとつひとつのユニットを表現するグラフィックは非常に綺麗だし、
指示に対するユニット個々の行動もバカすぎず優秀すぎないバランスが取れている。
それぞれのユニットの強弱関係もうまくまとまっているし、
何回遊んでも一定の楽しさが保たれるのは見事だと思う。

唯一不満なのはDEFCONの存在。
ゲームをしていて一方が負けそうになると
負けている側に無条件に与えられる範囲攻撃のシステム。
一回だけとはいうものの、ある範囲にいるユニットをほとんど壊滅させられるので
せっかく戦略を考えて進めてきた勝利側の軍勢を
いきなり潰してしまうことができる。

相手がDEFCONを使ってからユニットを散開させても間に合わず、
かといってこれを避けるためだけに部隊を分散して動かすのは
作戦が限定されてしまってシミュレーションの醍醐味がなくなってしまう。

シミュレーションの面白さは自分の理想とする状態に向かって
チマチマとコマを進め、徐々に思い通りの局面に仕上げていくところにあると思うが
このDEFCONの存在が理不尽すぎてどうにも納得できない。
敗戦側に逆転の可能性を用意したかったのかもしれないが、
DEFCONに関しては入手条件が何もなく、
どういった行動をしていてもいきなり使えるようになってしまうため
面白味もなにも感じられないのだ。

せっかくいろいろな局面を乗り越えてきて勝利が間近に迫ったとき、
何の脈略もなく自軍が大破するのはどうにも無理がある。
それさえなければもっともっと楽しめたのだが。