バイオシリーズ最新作。
これまでのナンバリングタイトルはすべてプレイ済み。
Coop対応の今作だが、今回はオフライン1人プレイの開始直後の感想。

体験版の配信以降、操作性に関してかなり評判が悪かったが、
そうは言っても話題作なので実際のところどうなのか気になっていた。

初期設定の操作は今までのバイオシリーズと同じく、
左スティックの上で主人公が前方へと進み、
左右に倒すと主人公を軸に左右に向きを変えるラジコン操作。

だが、今回は常に主人公の右後ろにカメラがあるため、
イメージとしてはTPSの画面になる。
それなのに世間一般のTPS操作ではなくバイオシリーズの操作なので、
TPSとしてとらえると操作が直感的でなくなってしまう。

そこでFPSやTPSに慣れている私としては
コントローラー設定をタイプDに選択。
こうすると左右のスティックは完全にFPSと同じ動きになる。

が、武器に関する操作が特殊で
Lトリガーを引いて銃を構え、そのままRトリガーを引くと発射。
Lトリガーを引いたままAボタンでリロード。
また、LBボタンを押すとナイフを構え、そのままRトリガーを引くと斬る。

つまり、攻撃するには銃にしろナイフにしろLトリガーかLBボタンを触る必要があり、
それを押している間、主人公は移動できない。
TPSであれば常に左スティックで移動して
敵の攻撃を避けたり有利な立ち位置に隠れたりするが、
今作では射撃するときもナイフで斬りつけるときも、
リロードするときでさえ、移動ができないのだ。

これが相当に違和感があり、
敵の数がかなり多い割に弾薬の少ない状況なのに
回避動作まで制限されてしまうので非常に辛い。
しかもTPSやFPSであれば銃の照準は常に画面中央に固定されているのだが、
今作はLトリガーを引いて銃を構えたあとに初めて
どこを狙っているかがレーザーで表示される仕様なのでわかりにくい。

FPSやTPSは狙いたい部分を素早く画面中央に持ってくるように操作するが、
今作の場合は主人公の銃口から伸びるレーザーポインターを慎重に動かして
敵の身体にズラしていく感覚だ。
慌ただしい状況のはずなのに妙に細かい操作が必要になる。
レーザーポインターだと敵の身体に対して
狙いが左右どちらにズレているかがわかりにくく、
どうにも理不尽な難しさを感じる。

また、射撃ゲームで基本となるヘッドショットだが、
今作は頭に当たっても必ずヘッドショットになるわけではなく、
頭に当たった弾が一定の確率でヘッドショットとみなされる仕様になっている。
そのため、どれだけうまく頭を狙おうが
運が悪ければなかなかヘッドショット判定にならない。
ヘッドショット判定になったとしても、場合によっては触手が飛び出し、
むしろ通常よりも強い敵になってしまうこともある。これも運による。

それよりも足などを撃ってひるんだ相手に接近してXボタンを押し、
アッパーやフックを発動する方が確実に倒せるので
結局は銃の狙いは大きな意味はなく、武器の少ない序盤は
「素早く足を狙って撃つ → 接近してアッパー」の繰り返しになる。
弾薬の少なさやヘッドショット判定の仕様から考えても
体術戦に持ち込むのが最も効率的になってしまうのだが、
パンチで相手を弾き飛ばしていくのは
どうにもバイオハザードっぽくない感じがする。

ちなみにXボタンは弾薬などのアイテムを拾う操作にも割り当てられているので
アイテムを拾うつもりが体術を出してしまったり、
その逆の事故が起こったりする危険がある。

FPSであればいざというときに即座に出る近接攻撃だが、
今作のナイフ攻撃はLBボタンを押して構えてからRトリガーを引かないと出ないため、
危険回避としてはまったく使えない。
LBボタンを離すとナイフを収めてしまうため
ナイフ攻撃を出した後、移動するために構えを解くと
次のナイフ攻撃はやはり構える動作が必要になる。
つまり、弱い上にスキが大きい近接攻撃となるので、
結局はアイテム探しのために箱やタルを壊すときぐらいしか役に立たない。

もうひとつ気になるのが、他のボタンを併用せずに
Rトリガーだけを引くとパートナーに注目するという操作。
今作は常にパートナーと行動するのだが、
Rトリガー単体で操作するとそのキャラ方向にカメラが向く。
しかし、TPSやFPSでは「Rトリガー = 射撃」というイメージがあるので
敵に突然襲われたときなどに咄嗟にRトリガーだけを引いてしまい、
パートナーにカメラが向いて敵の位置を見失い、
そのまま敵の攻撃を思いっきり喰らってしまうことがある。

「今作の操作に慣れるしかない」とはいえ、
そういった操作のもどかしさによって恐怖を演出するのは
今の時代では通用しないだろう。
カメラと主人公の距離が近く、ほとんど周囲が見渡せないあたりも
わざと不便な仕様にして恐怖を感じさせる目的なのかもしれないが、
プレイヤーを不自由にして死にやすくするのは恐怖の演出としては陳腐な手法だ。

部屋に入ったり、少し移動しただけですぐにイベントシーンが挿入されるのも
どうにもゲームのテンポを崩していて残念。
敵を警戒しながら通路を進み、奥に開いた入り口をくぐりつつ
敵が出てこないか注意して見回そうとした瞬間に
画面が暗転し、イベントシーンが始まる。
これでは「ああ、ムービーが始まった。しばらく眺めるだけだ」となってしまい、
決まった映像を観るために操作が中断される。ここで緊張感は途切れる。

最近の海外ゲームではすでにこういった流れはほとんどなく、
プレイヤーが操作可能な状態のまま、イベントが演出されるのが普通である。
常に操作可能であるからこそ、いつ攻撃されるかわからない恐怖があるのだ。

バイオシリーズということで、日本ではそれなりのヒットを飛ばすだろうが、
ゲームという意味では時代遅れだったり、独りよがりな仕様な部分が多い。
グラフィックとしては十分なクオリティだが、
最近話題となった「Dead Space」と比較すると
ゲームとして工夫、恐怖感、演出などは相当に見劣りしてしまう。

そろそろ「人気シリーズ」ということに甘んじる姿勢を見直さないと
日本のゲームは本当にダメになってしまいそうだ。

同作品の別のレビュー

【同シリーズのレビュー】
バイオハザード(映画)
バイオハザード2 アポカリプス(映画)
バイオハザード3(映画)
バイオハザード ディジェネレーション(CG映画)

【参考になった攻略サイト】
バイオハザード 5 攻略@wiki