難易度NORMALにてプロローグ+全16チャプター+エピローグ、クリア。
ムービーを飛ばさず、適度に死にながらも10時間程度。

販促にかなり力を入れているようで、莫大な資金を使って
あらゆるところで大きく宣伝している様子が見られた本作。
「デビルメイクライ」や「バイオハザード」などの有名シリーズを手がけたディレクターが
カプコンを離れてから着手した企画。

内容としては魔女である主人公を操作し、
肉弾戦+銃によって敵をどんどん倒していく3Dアクション。

画面写真やデモ映像を見る限り、誰もが「デビルメイクライっぽい」と思うだろうが、
確かにゲームの内容はかなりそのイメージに近い。

その上で細かい違いとしては、一撃一撃の重みよりも
手数の多さと身軽な動きに比重が置かれているようで、
男性的な強い一撃を叩き込むデビルメイクライシリーズに対して
素早い動きで翻弄しつつ高速で連打を叩き込む雰囲気が強い。
実際、連打をする機会も多く、腕への負担はなかなかのもの。

「防御」という考え方はなく、あくまで「回避」によってダメージを避けるシステム。
回避は左スティックを倒しながらRトリガーを引くことで行うが、
敵の攻撃が当たる直前に回避することで「ウィッチタイム」と呼ばれる状態になり、
数秒間、スローモーションになった中で動き回ることができる。
この間は敵の攻撃をほとんど心配することなく、
ひたすら敵に連打してダメージを与える気持ち良さがある。

複数のザコ敵や巨大な敵と戦う機会が多いので
いかにウィッチタイムを発動させるかが大切。
敵には予備動作が用意されていて、
攻撃を繰り出すタイミングを察知することができる。
ボス級の敵であれば予備動作の動きによって
どの種類の攻撃を繰り出してくるのかもわかるようになっているので
しばらく戦ってそれを見極め、そのタイミングに合わせて回避して
ウィッチタイムの発動を狙うのが定石。

これが思い通りにできるようになるかどうかが面白さを感じるかどうかの分かれ目で、
序盤からいきなり面白い、というよりも
思い通りに回避できるようになったあたりからジワジワと楽しさを感じた、という印象。
適当に回避行動を挟みながら攻撃を繰り返してもそれなりに戦えるが、
「狙って回避」が成功したときは気持ちよさが倍増する。

標準の難易度であるNORMALだが、最初は簡単に思えても
途中からメキメキと歯応えが出てくる。
ボス系の敵は一度は死んで、パターンを覚える覚悟が必要だし、
パターンに合わせてギリギリで避けるタイミングを見切る腕もいる。

ただし、難易度としてEASYやVERY EASY、
さらにはひとつのボタンを連打するだけで
素晴らしいコンボが発動する「オートマチックモード」があるので
ただクリアを目指すだけならどんなに下手でも大丈夫。
ある程度、自分で考えてプレイしたいか、
ただ爽快感を味わう無双プレイをしたいかによってプレイスタイルを変えられる。

個人的には敵の動きに合わせてしっかりと回避を考え、
そのスキに自分の気に入ったコンボを叩き込む部分にこそ
本作の面白さがあると思うので、NORMALでのプレイを強く推奨する。
(もしくはアクセサリー「永遠なるマリオネット」を外してのプレイを推奨)

カメラが切り替わらず、ワンカットで映し続けてくれるので
デビルメイクライより回避も移動もずいぶんしやすいし、
方向感覚を失いにくいのも助かる。
ただしカメラの自動制御という意味ではあまり親切ではないため、
敵や進行方向が見やすいように適宜、右スティックで調節する必要がある。

日本ゲームらしいといえばそれまでだが、全編に渡ってムービーシーンが多く、
頻繁に切り替わる上にひとつひとつが長いので
早く遊びたいのに待たされるのはテンポを崩して残念。
ムービー中に派手に敵を倒してしまう場面が映されるが
それもゲームとしてプレイさせて欲しかったところ。
ムービーなしでひたすら操作させてくれれば
ずっと気持ちよさが途切れなかったと思うと残念で仕方がない。

ちなみにムービーはSTARTボタンでメニューを表示しなくても
「Rトリガー + BACKボタン」で一発スキップができる。

グラフィックは非常に美しく、海外ゲームにも劣らない美麗さ。
画質や細部の造形が細かいだけでなく、デザインとしての美しさが高い。
ムービーも動きの派手さやカメラワークが効いている。

ただし、フィルムっぽい枠が付いて展開される
止め絵ムービー(一部の布やオブジェクトは動いている)の場面は
しゃべっているのに口パクもなく、キャラクターの動作もないので
ただ紙芝居を見せられているようでイマイチだった。

もっとも頻繁に使うパンチとキックがYボタンとBボタンに割り当てられ、
それが一切、変更できないのは非常に残念。
気持ちいいアクションを提供するというならば、
個々のプレイヤーがもっとも直感的に操作できる
ボタン配置に変えられるよう配慮して欲しかった。

シューティングステージやバイクステージはかなりイマイチで、
今までのアクションで鍛えた腕がまったく関係なくなる。
それほど面白味もない割に結構な長さなので、この部分だけは本当に面倒だった。
デビルメイクライでも同様の不満が出ていただけに
アクションステージ一本に絞って欲しかったところ。

魔女ということで何でもありな部分があり、派手でアクロバティックなアクションや、
処刑器具や魔獣を召還してしまう演出は素晴らしい。
このあたりは他のゲームではなかなか味わえない感覚で、
圧倒的な強さで戦闘を支配している気分にさせてくれる。

ボス級の敵が出てきたときの演出もよく、
足場ごと壊したり動かしたりするダイナミックさは
ゴッド・オブ・ウォー」シリーズを彷彿とさせる。

ともあれ、画面上のエフェクトや派手さ、アクションの弾けっぷり、
「何かよくわからないことをやってるけど凄そうに見える」感覚は見事。
ジャンルによる単純な好みの問題はあるにせよ、
日本製でこれだけ丁寧に完成しきっている作品にはなかなか出会えない。
大きな不満点がなく、逆に遊び込むための深さが尋常ではないので
何周にも渡って長く遊び、どんどん華麗に操作できる楽しさを味わうならハズレなし。

【参考になった攻略サイト】
BAYONETTA@wiki